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「紅茶」と言えば、葉の形が残っているリーフティーを思い浮かべる人が多い中、CTC製法と言って「紅茶葉を加工する」という紅茶も多く販売されています。
CTC製法は、見た目はコロコロと丸めて加工されている茶葉で、見たことのある方もいるのではないでしょうか?
今回は、そんなCTC製法で作られた紅茶の特徴や味・美味しい入れ方について詳しくご了解していきましょう。
Contents
CTC製法って何?
CTC茶葉はブロークンタイプの紅茶として知られており、葉が細かく砕かれています。このため、紅茶の成分が速く溶け出し、濃厚で豊かな味わいを楽しむことができます。
そして茶葉が細かいため、すぐに紅茶を抽出できることが特徴です。このため、深い色合いの紅茶を楽しめるのですね。
紅茶好きの間では「CTC」の言葉は馴染み深いものですが、一体CTCとはどのような意味を持つのでしょうか?
CTCの意味は
CTCの意味は、「Crush=つぶす/Tear=裂く/ Curl=丸める」の頭文字を略したものです。
言葉の通り、CTC製法で作られる紅茶は、紅茶の葉を特殊な機械を用いて引き裂くように押しつぶします。
そして、細かくなった葉を丸めて小さなボール状に形成するという製法。
まるでゴマ粒のようにコロリと丸められた茶葉は、数ミリほどの細かいものや大きなものまで様々です。
一般的に、粒の大きさが細かいものの方が紅茶の味が濃いとされていますよ。
リーフティーとCTCの違い
茶葉の形状が残っているリーフティーに比べると、機械加工が施されたCTC製法の紅茶は味や入れ方にも違いが出てきます。
CTC製法の紅茶は、リーフティーよりも短時間でしっかりと紅茶の成分が出るので濃いめの味わいになります。
しっかりとした味わいは牛乳との相性が抜群で、ミルクティーやチャイなどに好んで使用される傾向が。
アッサムやケニアで製造されている紅茶は、なんと全体の90%以上がこのCTC製法によって作られているという主流の製造方法なんです。
CTC紅茶の味や特徴
CTC紅茶は「短時間で濃い紅茶を入れることができる」とご紹介しましたが、ここではさらに詳しくCTC紅茶の特徴に迫っていきたいと思います。
CTC紅茶の味は?
CTC製法で作られた紅茶の味は、リーフティーに比べると渋みが非常に強く感じられる場合が多いでしょう。
CTC製法は、製造工程の途中で意図的に強い発酵を起こしています。
そのため、産地ごとの茶葉の風味が消えてしまいやすく「どの産地でもあまり変化がない紅茶」となりやすいでしょう。
ただ、しっかりと発酵させているため、どの産地の紅茶でも深い香りや味わいが感じられる紅茶になっています。
CTC紅茶は牛乳と相性がいいとお伝えしましたが、その理由はCTC特有の強い渋みがあってこそ。
ミルクを入れてもしっかりと紅茶の風味を残すためには、紅茶の中に深い渋みがないことには始まりません。
CTC紅茶は濃く、そして渋く入れることができるので、まさにミルクティーを作る場合の茶葉として最適と言ってもおかしくないでしょう。
CTC紅茶の特徴や注意点
CTC紅茶の特徴ですが、まずは「見た目」がリーフティーとかなり異なります。
葉の形状が全く残されておらず、コロコロとした形で崩れやすいのが特徴的。
基本的には「粒がより大きいものが高級」とされており、反対に粉のようになっているものは「ファニングス」と呼ばれている安価のものです。
CTC紅茶の粒が小さくなればなるほど紅茶が空気に触れる面積が増えるので、酸化が進んで味が抜けてしまいやすいのです。
特にファニングスは価格も非常に低く、中には「紅茶の味がしない」「酸化した匂いが酷い」などと感じる人も!
また、ファニングスは粉がとても小さいため、製造工程において空中に粉が舞ってしまいそれが床に落ちることも少なくないんだとか。
さらには、床に落ちているファニングスをほうきで集めて出荷しているという情報もあるのが心配なところです。
(ファニングスは別名「ダスト=ゴミ」と呼ばれることもあります。)
CTC紅茶を安心して楽しみたいのであれば、できるだけ粒の大きなものをチョイスするように心がけてみてくださいね。
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ミルクティーが好きな人には最適
CTC紅茶はしっかりとした味わいと渋みが特徴的な紅茶なので、ミルクティーを作りたい場合に重宝する紅茶です。
しかし反対に、ストレートで紅茶を楽しみたいと感じている人にはやや不向きな茶葉になると言えるでしょう。
CTC紅茶をストレートで飲むと、人によっては「濃すぎる」「渋くて飲めない」なんてことになる可能性も。
CTC紅茶をストレートで飲みたい場合は、抽出時間を短くするといった工夫をして濃くなりすぎないようにしてみてくださいね。
CTC製法の製造工程
CTC製法は「アンオーソドックス製法」とも呼ばれています。
ここでは、CTC製法の茶葉がどのように作られているのか、順序を紹介します。
1.萎凋(いちょう)
萎凋とは、生の葉に含まれている水分を取り除く作業です。約半量の水分を取り除くことで、次の工程をスムーズにする働きがあります。
ひと昔前までは、日陰に生の葉を干して水分を取り除く「自然萎凋」という方法でしたが、近年では温風を送って効率的に水分を取り除く「人口萎凋」が一般的です。
2.揉捻(じゅうねん)
揉捻とは、葉を強く揉み込むことによって細胞組織を破壊し、酸化発酵を促す準備をする作業です。
葉が傷付くことで酸化酵素を含んだ成分が外部へ現れて酸化することにより、紅茶のコクや香りの元となるポリフェノールなどに変化します。
3.玉解き
玉解きとは、揉捻によって塊になった茶葉を平均的にほどき、空気に触れさせて酸化発酵を促進させる作業です。
二重になった自動玉解機にかけることで均等に茶葉をほどくことができ、品質劣化予防にもつながっています。
4..CTC製法
CTC機は、「CRUSH(押しつぶす)」「TEAR(引き裂く)」「CURL(丸める)」の工程が1台でできる特殊設計の機械です。
突起や刃がついているローラーのすき間に葉を巻き込み、回転させることで茶葉の細胞組織を破壊・切断し、小さい粒状に丸めます。
5.発酵
CTC製法によって粒状に形成された茶葉を湿度90%以上の発酵室に移動させ、時間をかけて発酵させます。
発酵が進むことで紅茶らしい「茶褐色の葉」になり、奥深いコクや繊細な香りが誕生します。
発酵させすぎてしまうと紅茶の味わいや香りが低下してしまうため、発酵具合を見極めることが大切です。
6.乾燥
発酵が進んだ次は、葉を乾燥させるために熱風を送ります。
茶葉に100度前後の熱風を当てることで発酵が止まり、紅茶本来の形ができあがります。また、熱風を当て続けることで、葉に残っている水分を3%程度になるまで乾燥させることも重要です。
CTC茶葉の基本的な入れ方を知りたい人は、以下の記事もチェック!

CTC紅茶の美味しい入れ方
CTC紅茶は、短時間でしっかりとした渋みとコクのある紅茶になります。
もともと渋みが出やすいので、抽出時間を極端に増やしてしまうと渋すぎる飲み口になってしまうかもしれません…。
そこでおすすめの入れ方が「茶葉を1.5〜2倍に増やす」という入れ方です。
茶葉を増やすことによってさらにしっかりとした飲み口の紅茶になれば、ミルクティーとの相性も抜群!
以下に、CTC紅茶を使用した美味しいミルクティーのレシピをご紹介しましょう。
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ミルクティー
材料/
- アッサムCTC 8g
- お湯300cc
入れ方/
- ポットの中にCTC茶葉を入れ、お湯を注ぐ
- そのまま3分蒸らす
- カップに入れた紅茶を注ぎ、お好みでミルクを加える
入れた紅茶の中にミルクを入れるだけ、の簡単ミルクティーレシピ。
使用しているCTC紅茶葉は、約2倍に増やしてしっかりとした味わいになるようにアレンジしました。
ホットが好きな人は、沸騰直前までミルクを温めておくと紅茶が冷めませんよ。
チャイ
材料/
- アッサムCTC10g
- 水150cc
- 牛乳250cc
入れ方/
- 水と牛乳を小鍋に入れて沸騰直前まで加熱する
- 沸騰直前になったら弱火にし、CTC茶葉を入れる
- かき混ぜながら2分程度煮出して完成
入れた紅茶に牛乳を加えるミルクティーとは異なり、チャイは「牛乳で紅茶を煮出す」という作り方なので、ミルクティーよりも濃厚な味わいが楽しめますよ。
ミルクティーもチャイも、お好みで砂糖やブラックシュガーなどで甘さをプラスして楽しんでみてくださいね。
スパイシーアイスチャイの作り方
材料/
- アッサムCTC10g
- シナモンスティック1/2本
- カルダモンホール2粒
- ブラックペッパーホール3粒
- 水150cc
- 牛乳250cc
入れ方/
- ボウルにシナモン・カルダモン・ブラックペッパーを入れ、すりこぎなどで細かくする
- 水と牛乳を小鍋に入れて、1も加えて沸騰直前まで加熱する
- 沸騰直前になったら弱火にし、CTC茶葉を入れる
- かき混ぜながら2分程度煮出し、冷蔵庫で冷やす
スパイスを加えた本格的なチャイは、アイスでもホットでも楽しめる飲み方です。甘い飲み口が好きな人は、砂糖やはちみつなどを加えるのもおすすめです。
世界中のチャイについて知りたい人は、以下の記事もチェック!

CTC茶葉にぴったりな食事のペアリング
CTC製法で作られた紅茶は、強い風味と深みが特徴で、特にミルクティーとして使用されることが多いです。しかし、その独特な風味は食事とのペアリングにもとても適しています。
ここではCTC茶葉にぴったりな食事のペアリングをご紹介します。
スパイシーなメニュー | CTC紅茶の強い風味は、スパイシーな料理と非常によく合います。インドや中東の料理など、辛味や香辛料が特徴の料理と合わせてみてください。 |
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スイーツ | CTC紅茶の濃厚な味わいは、チョコレート系のデザートやクリーム系のスイーツとも相性が良いです。特に、チョコレートケーキやバニラアイスなどと一緒に楽しむと、紅茶の風味が際立つでしょう。 |
お肉料理 | 強い風味を持つCTC紅茶は、ビーフやポークなどの肉料理とのペアリングも良好です。紅茶の風味が肉のうま味を引き立て、深い味わいを楽しむことができます。 |
チーズ | 特に濃厚な味わいのチーズとCTC紅茶は良い組み合わせです。チーズのクリーミーさが紅茶の強い風味と相まって、素晴らしい味わいを生み出します。 |
パン | CTC紅茶はトーストやクロワッサンなどのパン類ともよく合います。特に、ジャムやバターを塗ったパンと一緒に飲むと、紅茶の風味が引き立つでしょう。 |
おすすめのCTC茶葉
ここでは、おすすめのCTC茶葉を紹介します。濃い味わいやミルクティー・チャイ好きの人は、ぜひCTC製法の茶葉を試してみてくださいね!
linktea CTC茶葉
ネパールで作られているCTC紅茶。現地に行き、濃く出過ぎずミルクに合う、特別茶葉を指定して輸入されています。
BOPの茶葉の中でも最適な大きさの茶葉のみを選定。とれたてのフレッシュな茶葉です。
スパイスが入っていないので、自分の好みの配合でマサラチャイを作るのもおすすめ!
linktea マサラチャイ
こちらはlinkteaのティーバッグタイプのマサラチャイ。
ネパール産CTC茶葉と、ジンジャーチップ、シナモン、カルダモン、クローブをブレンドしています。
優しいスパイスのブレンドで、マサラチャイが初めてという人にも飲みやすいです。
ネパール現地でよく飲まれているチャイを目指しました。お砂糖を入れて飲むとコクが増し、より美味しいマサラチャイに仕上がります。
ミルクティーを楽しむならCTC製法の紅茶がおすすめ!
いかがでしたか?
CTC製法の紅茶は渋みが強くて濃い紅茶になるので、ストレートで飲むよりも断然ミルクティーで飲む方法がおすすめです。
CTC紅茶で有名なのは、北東インドのブラマプトラ河の両岸に広がるアッサム平原で採取される「アッサムCTC」です。
アッサムは特にコクが強い飲み口なので、CTC製法と相まってミルクティーを作るのにぴったりの茶葉と言えるでしょう。
そしてネパール産CTC茶葉は濃く抽出しても渋すぎず、香り高い味わいで、こちらもミルクティーやマサラチャイにおすすめです。
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linkteaはネパール紅茶からはじまった自然派ティーブランドです。
現地に訪れて厳選した茶園から、皆様にお届けいたします。 香料をできるだけ抑え、最後まで飲みやすいフレーバーティー、ハーブティーも作りました。 linkteaの紅茶を是非お試しください。
