紅茶の中でも大人気のアールグレイ。
身体が温まるホットティーや夏のアイスティーにも、柑橘系の爽やかな香りが私たちを癒してくれますよね。
そんなアールグレイですが、どんな紅茶かご存知でしょうか?
今回はアールグレイの名前の由来や歴史についてご紹介したいと思います。
アールグレイとは?
アールグレイは、香料などで紅茶に着香したフレーバーティーの一種です。
フレーバーティーは、紅茶の香りを吸収しやすいという特性を利用して着香した紅茶で、香料の他にもフルーツやスパイス、花びらなど織り交ぜて楽しむことができます。
アールグレイは、ベルガモットの香りをつけた紅茶です。
ベルガモットはイタリアのシシリー島原産の柑橘系で、そのままでは苦みが強く酸っぱすぎて食べることはできません。そこで、ベルガモットを精油にして香料として使うことを考えました。
このベルガモットの香料は、アールグレイの紅茶以外にもアロマテラピーやシトラス系の香水など、癒しを与えてくれる香りとしてとても人気が高いです。
ベルガモットの香りには、ホルモンバランスの調整や精神を安定させる効果があるとも言われています。アールグレイの人気はここにも理由がありそうですね。
このベルガモットにも5つの系統の香り成分があり、それぞれの特徴も異なります。
また、香りをつける茶葉も種類は様々ですので、それにより各メーカーのアールグレイの特徴も変わってきます。
アールグレイの原料茶葉
一般的にアールグレイの原料となる紅茶は、中国紅茶のキーモンが使われていることが多いです。
アールグレイが誕生した時代のイギリスは、中国で作られた紅茶が流通の主だったこともあり、今でも中国の紅茶にベルガモットの香りをつけたものが本式となっているようです。
しかし、紅茶の種類も増えアールグレイの茶葉も、色々なものが使われるようになってきました。
例えば、セイロン紅茶やダージリンに香りをつけたアールグレイなどは、キーモンと違った味わいと香りを楽しめることで、とても人気があります。
茶葉が変われば、アールグレイの香りや味わいなどの特徴も変わりますよね。それによって各紅茶メーカーはオリジナルのアールグレイを売り出しています。
色々なアールグレイを楽しめるのはとても嬉しいですよね。飲み比べをして、自分好みのアールグレイを見つけてみてはいかがでしょうか?
アールグレイの名前の由来
アールグレイの「アール」は英語で「伯爵」、そして「グレイ」は英国人の姓なので、「アールグレイ=グレイ伯爵」という意味になります。
このグレイ伯爵は実在した人物で、アールグレイの名前の由来になった人です。グレイ伯爵は、1830年にイギリスの首相を務めた第二代チャールズ・グレイのことです。
グレイ伯爵は、お茶好きとして知られていました。ある時、中国から来た龍眼の木材で燻して香りをつけた紅茶をとても気にいり、イギリスでも同じものを作れないかと茶商に相談しました。
龍眼は中国や東南アジアで採れるライチのような果実で、残念ながらヨーロッパでは手に入りません。そこで、龍眼の代わりに使われたのがベルガモットだったのです。
茶商はベルガモットの香りを紅茶に着けて、グレイ伯爵の名をとり「アールグレイ」と名付けて紅茶を販売しました。
アールグレイは瞬く間に人気となり、他の茶商もベルガモットの香りの紅茶を作り、同じ名前の「アールグレイ」で販売しました。
それにより、ベルガモットの香りをつけた紅茶は「アールグレイ」と認知され、世界中にも知れ渡りました。
アールグレイの元祖はラプサンスーチョン?
中国のお茶で、ラプサンスーチョンという紅茶があるのをご存知でしょうか?この紅茶はとても癖が強いので、一度飲めば忘れることはないと思います。
ラプサンスーチョンは松の薪を燻して着香した、世界最古のフレーバーティーとも言われています。このラプサンスーチョンには、龍目の香りもついていました。
一説には、グレイ伯爵が飲んだ中国の着香茶は、このラプサンスーチョンだったのではないかと言われています。
松の薪の煙と龍目のフルーティーな香りが合わさった、珍しい香りの紅茶は当時のイギリスではとても珍重されていたようです。
アールグレイとラプサンスーチョンの香りを比べると、似ても似つかない気がしますが、実はアールグレイの元祖なのかも知れませんね。
2大紅茶メーカーのアールグレイ論争

人気が高く有名なアールグレイですが、このアールグレイを初めて作った元祖争いをしていた2大紅茶メーカーがいます。
イギリス紅茶でも有名なトワイニング社とジャクソン社です。
トワイニング社とジャクソン社は、グレイ伯爵が中国の着香茶に似た紅茶を作ってほしいという相談を受け、ベルガモットの香りをつけた紅茶をそれぞれ持ち込んだと言われています。
どちらが元祖アールグレイだという記述は残念ながら残っておらず、長きにわたりお互いが「うちが元祖だ」と争っていたようです。
トワイニング社は、第五代グレイ伯爵が「元祖アールグレイはトワイニング社である」と認めたと主張し、その後ジャクソン社はトワイニング社と合併したことにより、論争は終結しました。
正しい記述が残っていないので、実際の所は謎のままですが、トワイニング社が結果的に元祖アールグレイということになったようです。
癒しのアールグレイでほっと一息
いかがでしたでしょうか?
アールグレイは、一年中季節を問わず美味しく飲める紅茶として、とても人気がありますね。
お菓子やパンの材料として使われることも多いので、紅茶を飲まない方でも一度はアールグレイを味わったことがあると思います。
アールグレイの名前の由来は、紅茶好きのグレイ伯爵からつけられたものです。また、元祖アールグレイ論争など歴史的にも面白いエピソードがたくさんあります。
アールグレイはその爽やかな香りや味わいだけでなく、紅茶にまつわる話も面白く魅力的です。
アールグレイを飲みながら、グレイ伯爵が再現したかった中国の着香茶は、一体どんな香りがしたのか想像してみるのも楽しいですね!
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