手軽に紅茶を淹れることができるティーバッグは、忙しい時などにはとても便利ですよね。
昔はティーバッグの紅茶といえば、リーフティーよりも安価で味も特徴がない印象だったかも知れません。しかし、現在のティーバッグはリーフティーで淹れた紅茶と同じようにとても美味しく手軽に飲めるようになりました。
ティーバッグと一言でいっても、形状や素材などさまざまな種類があります。そして、その違いによっても紅茶の味は変わってきます。
今回はティーバッグの素材や種類についてご紹介したいと思います。
Contents
ティーバッグとは?
ティーバッグとは、紅茶の葉を小さな袋に入れて紅茶を抽出するものです。
お湯を注いで手軽に紅茶を楽しめるよう作られたもので、リーフティーの様に茶こしを使う必要がないので茶葉の始末もとても簡単です。
ちなみにティーバッグは「ティー・パック」や「ティー・バック」と呼ばれることもありますが、正しくは「ティー・バッグ(tea bag)」と呼びます。
ティーバッグの歴史
ティーバッグの歴史は諸説ありますが、1908年貿易商であったイギリス人のトーマス・サリヴァンによって発明されたと言われています。
取引商品であった紅茶の葉を、商品サンプルとして絹や木綿の小袋に詰めて小売業者に送ったところ、そうゆう商品だと勘違いされそのままお湯に浸けて紅茶を抽出したのがティーバッグの始まりです。
その後、ティーバッグの素材は絹・木綿からろ紙に代わり、1920年頃にはアメリカでも広く販売され人気となりました。
また紅茶大国イギリスでも1960年頃からティーバッグが販売されましたが、最初のうちは人気がなく認知されませんでした。
しかし時代と共に徐々に浸透していき、現在では英国で消費される紅茶の90%以上がティーバッグと言われています。
毎日飲むものだからこそ、手間なく気軽に淹れられるものがいいですよね。イギリス人も日常はリーフティーではなく、ティーバッグで紅茶を飲むことが多いようです。
日本は1965年頃にティーバッグが販売され約10年かけて浸透しました。
このようにティーバッグの紅茶は、世界各地で手軽に飲める紅茶として愛されています。
ティーバッグ一つで何杯飲める?
時折、ティーバッグ一つを何度もお湯に浸して飲んでいるという方がいらっしゃいますが、基本的にティーバッグは一つでカップ一杯分です。
淹れ方もリーフティー同様、熱湯を使ってソーサーなどで蓋をしてしっかり蒸らします。
色がまだ出るからと何度もお湯に浸してしまいたくなりますが、紅茶の美味しさは味わえませんのでカップ1杯で使い切りましょう。
またイギリスではティーポットで淹れる用のティーバッグが売っています。一度にたくさん紅茶を淹れる時はとても便利なのでおすすめです。
ティーバッグ紅茶の種類
ティーバッグの形状は年々進化を遂げていますが、この形状によって茶葉の抽出力に大きく影響します。
美味しい紅茶を淹れるためには、しっかり茶葉の抽出をするのが大切です。それぞれのティーバッグの形の特徴を見ていきましょう。
長方形タイプ
こちらの形は昔からよく見かけるタイプのティーバッグです。
平たい形状なので、茶葉のジャンピングするスペースがありませんが、しっかり抽出できるよう細かい茶葉が使われています。中身をお菓子やパンの材料として使う場合にも便利です。
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テトラ型タイプ
ピラミッド型とも言われる形で、お湯の中に入れるとティーバッグが三角錐に広がり、茶葉がしっかりジャンピングします。
美味しい紅茶を淹れることができるので、最近はこの形が主流になってきています。大きくて上質な茶葉が使われていることも多いです。
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巾着型タイプ
巾着型はガーゼ素材のティーバッグによくあるタイプです。一つ一つ丁寧に茶葉を包んだコロンとした形が可愛いですね。
海外のティーバッグ商品で見かけることがありますが、茶葉のジャンピングにはあまり適していない形です。
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この他にも、縦長型タイプや円型タイプなどさまざまな種類があります。
ブランドによっても個性的なティーバッグの形があるので、色々と試してみてくださいね。珍しい形をしたティーバッグは、プレゼントしてもきっと喜ばれそうですね。
ティーバッグの袋の素材とは?
ティーバッグは形も様々ですが、袋の素材もたくさんあります。しかし紅茶は熱湯で淹れるので、熱によって素材のにおいが出てしまうことも。
美味しいティーバッグ紅茶は素材選びも重要ですね。
ペーパータイプ
ペーパータイプは安価で大容量のティーバッグによく使われている素材です。抽出性はやや劣り、紙を漂白しているものは漂白剤のにおいが気になることもあります。
付箋布タイプ
ペーパータイプよりも抽出性に優れています。しかしこちらも紙を漂白してあるものはにおいが気になることがあるので、無漂白タイプを選びましょう。
ガーゼタイプ
海外のティーバッグによく見かけるタイプです。におい移りが少なく、紅茶の香りを楽しめるティーバッグです。
ナイロンメッシュタイプ
ナイロン素材で作られたティーバッグで、ティーバッグに光沢とハリがあります。
抽出性は高いですが、熱湯によってプラスティックのにおいがすることがあります。アイスティー用のティーバッグとしておすすめです。
ソイロンメッシュタイプ
見た目はナイロンメッシュティーバッグと似ていますが、トウモロコシなどのデンプンから作られているティーバッグです。
抽出性も高くにおいもないので紅茶の味と香りを邪魔しません。また土に還る素材なので環境にも優しく、ティーバッグ素材として人気が高まっています。
素材としては紅茶の味わいや香りを邪魔しないソイロンメッシュタイプがおすすめですが、ミルクティーで飲む場合などは素材のにおいもあまり気にならないと思うので、用途によって使いわけるのが良いですね。
Link teaのティーバッグもソイロン使用!
Link teaで使用しているティーバッグに使われている素材も「ソイロン不織布タイプのエコフィルター」タイプです。
ティーバッグには様々な種類のものがありますが、ソイロン不織布は100%土に還る、自然素エコフィルタータイプは、メッシュタイプよりも「茶葉の粉漏れを防止しやすい」「抽出しやすい」などの特徴があります。
また、ティーバッグの形状は茶葉の成分を効率的に抽出しやすいピラミッド型。ティーバッグでも、リーフティーのような本格的な紅茶を楽しめると評判です。
コットンタイプ
コットンタイプのティーバッグは洗って繰り返し使えるものがほとんどなので、環境に優しくゴミを減らすことにもつながります。
農薬や化学物質不使用で栽培されたオーガニックコットンが原料のものだと、安心して長期間愛用できるでしょう。
ティーバッグ紅茶の選び方
ここでは、ティーバッグ紅茶の選び方を紹介します。「ティーバッグタイプでも本格的な味わいにこだわりたい」という人は、ぜひ参考にしてください。
素材で選ぶ
先ほども紹介したように、一口にティーバッグといっても素材は様々です。
価格にこだわるなら「安価なペーパータイプ」がおすすめですし、体のことや地球環境を考えるなら「ガーゼ」「コットン」「ソイロン」などもいいでしょう。
素材によって価格帯はもちろん、体や環境への影響力も異なるため、自分の考えに合わせた素材を選んでください。
形で選ぶ
ティーバッグの形は、紅茶の抽出具合を左右する大切なポイントです。
基本的に、紅茶が適切に抽出されるためには「茶葉のジャンピング」が重要ですが、ティーバッグの形によってはスペースが少なく抽出されにくい場合も。
ティーバッグタイプでもより上質な味わいを求めるのであれば、抽出効率がいい「ピラミッド型」を選びましょう。
ピラミッド型はティーバッグの中に空間ができるため、茶葉のジャンピングが発生しやすく抽出が効率的におこなわれます。
紅茶のジャンピングについて詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。
茶葉も要チェック!
ティーバッグ紅茶でよく使用される茶葉は、ダストと呼ばれる「細かな紅茶」です。メーカーによっては製造過程で出た紅茶のクズ(dust=ダスト=ゴミ)を使用している場合もあります。
安価なティーバッグ紅茶にはダストが使用されている可能性が高いため、フルリーフティーなどに比べて味わいや香りも低く、紅茶本来の繊細で華やかな味わいを楽しめません。
ティーバッグの素材や形状も大切ですが、どのような品質の茶葉が使用されているかということも、忘れずに確認しましょう。
ティーバッグでの美味しい淹れ方
「ティーバッグでも本格的な味わいを楽しみたい!」という人へ向けて、美味しいティーバッグ紅茶の淹れ方を紹介します。
ほんの少し工夫を加えることで、ティーバッグ紅茶の味わいや香りがぐんとアップしますよ!
ホットティー
ホットティーの場合は、初めにティーカップを熱湯で温めておくことが大切です。
カップが冷たくなっていると熱湯を注いだときにお湯の温度が急激に下がりやすく、紅茶の成分をしっかりと抽出できません。
一旦熱湯でカップを温めてからお湯を捨て、ティーバッグを入れたらゆっくりと熱湯を注ぎましょう。
また、濡らし時間の最中はカップの上に皿などを乗せて蓋をし、しっかりと蒸らします。こうすることで紅茶の香りが揮発してしまいにくく、繊細な香りを楽しめます。
アイスティー
アイスティーの場合は、先ほどの「ホットティー」の作り方が基本ですが、少しだけ濃く作ると氷を入れた際もしっかりとした風味を楽しめます。
ただし、アイスティーの場合は紅茶の水色が濁ってしまう「クリームダウン現象」が生じてしまいやすいことから、できれば水出し専用のティーバッグを使用したいところ。
水出し専用のティーバッグなら水を入れたポットにティーバッグを浸しておくだけでできるため、クリームダウン現象の予防になります。
クリームダウン現象について詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。
ティーバッグ紅茶の賞味期限
紅茶の賞味期限は、一般的に「未開封で1〜3年」「開封後は2ヶ月」といわれています。ただし、これは遮光瓶や缶などで適切に保管した場合です。
ティーバッグ紅茶の中には紙箱の中にそのまま詰められていたり、空気と触れ合いやすい状態のものも少なくありません。
空気と触れ合いやすいということは「酸化しやすい」ということになるため、茶葉の劣化も早まるでしょう。
アルミ袋などで個梱包されているものは比較的長く持ちますが、梱包状態が酸化してしまいやすいティーバッグ紅茶では、開封後1〜2週間で飲み切った方がいいこともあるでしょう。
ティーバッグ紅茶で手軽に美味しいティータイムを
いかがでしたでしょうか?
ティーバッグと一言でいっても、形状から素材まで様々な種類がありますね。それぞれの特徴を知っていれば、飲み方に適したものを選ぶことができます。
例えば、ストレートで飲みたい場合は、しっかり茶葉がジャンピングするテトラタイプで、紅茶の味わいや香りを楽しめるもの。
ミルクティーで飲みたい場合は、細かい茶葉で短時間でも濃い目に抽出できる長方形タイプや巾着タイプがおすすめです。
また紅茶を飲むだけでなく、お菓子やパンの材料としてもティーバッグは便利で大活躍です。あなたもぜひ色々なティーバッグを試してみて、お気に入りのものを見つけてみて下さいね。
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