私たちが日々楽しんでいる紅茶には、たくさんの専門用語がありますよね。
紅茶のパッケージに書かれているグレードの記号や、紅茶の製造工程の読み方や方法など、知っているようで知らない人もたくさんいるのではないでしょうか?
そこで今回は、紅茶で知っておくべき専門用語をまとめてみました。
紅茶の品種、紅茶の製造方法、グレードの違いなど、知っていれば役立つ紅茶用語をご紹介します。
Contents
お茶の品種“中国種”と“アッサム種”
お茶は、ツバキ科ツバキ属の常緑樹カメリアシネンシスから作られたものをさします。そして、茶樹には大きく分けて2種類の品種があります。
中国種
中国種は中国雲南省原産の品種で、紀元前に発見されたと言われています。一般的に高産地で作られる紅茶は中国種で作られ、緑茶向きです。
紅茶にした時の味わいは、デリケートで繊細、香りも高く華やかな印象が特徴的です。
- 葉の大きさ/小さく厚みがある。葉肉は薄くて硬め。(9㎝×3㎝以下)
- 葉の形/短楕円や尖っているものなどさまざま、葉の表面が滑らか。
- 木/2~3m、木の幹から枝分かれする灌木タイプ。
- 成育条件/耐寒性が強く、温帯向き。
- タンニン量/アッサム種より少ない
- 茶樹経済的寿命/平均50年
- 主要栽培国/中国・日本・南米・インドやスリランカの高地の寒冷地など
アッサム種
アッサム種はインド・アッサム地方原産の品種で、19世紀にイギリス人によって発見されました。
一般的に低産地で作られる紅茶はアッサム種が多く、紅茶らしい深い味わいとコクが楽しめる紅茶が作られます。
- 葉の大きさ/大きく、中国種の約2倍程度。葉肉は厚くて軟らかい。(12㎝×4㎝以上)
- 葉の形/長く先端がとがっている、葉の表面にしわがある。
- 木/10m以上、放置すれば大木に育つ喬木タイプ。
- 成育条件/高温多湿の土地でよく生育する、熱帯向き。
- タンニン量/多い
- 茶樹経済的寿命/平均30~40年
- 主要栽培国/インド・スリランカ・アフリカ・インドネシアなど
紅茶の製造工程
紅茶がどのようにして作られるかご存知ですか?ここでは、紅茶製造工程についての用語と方法をご紹介します。
摘採・てきさい
紅茶を作るには、原料となる茶の木の生葉が大量に必要になります。そのための作業が摘採(茶摘み)です。
紅茶はほとんどが手摘みで収穫されますが、新芽のみを一芯二葉または一芯三葉で摘みます。摘採は女性が圧倒的に多く、一日に一人あたり生葉を30㎏摘むという、とても大変な作業です。
萎凋・いちょう
摘み取られた葉には多くの水分が含まれています。次の工程である揉捻で、葉がよく撚れるように水分を減少させるのが萎凋です。
萎凋には、棚に生葉を広げて自然に日陰干しをする「自然萎凋」と、温度調節された風を送り水分調節する「人工萎凋」という方法があり、現在は後者が主流となっています。
水分量の変化によって葉の成分の化学変化が始まり、フルーティーな香気成分が大量に発生します。
揉捻・じゅうねん
萎凋が終了したら、茶葉を揉む工程になります。揉捻によって葉の組織細胞を揉みつぶし、酸化発酵を促進して葉によじれを与えながら形状を整えていきます。
この時使用する揉捻機の種類によって、リーフタイプとブロークンタイプの紅茶ができます。また、CTC機を併用してCTCタイプの紅茶を作ることもできます。
発酵
揉捻した葉を発酵室やタイルの上に広げ、紅茶特有の味や香り、水色が適度な状態になるまで酸化発酵を進める工程を発酵と言います。
茶葉の色は、揉捻が終わる頃には緑色がなくなり、発酵が進むにつれて黄色みを帯び、次第に赤く変わり最終的には褐色に変化していきます。
乾燥
茶葉の発酵が適度になると、乾燥機に移され100℃前後の熱風で水分量が3~4%になるまで乾燥させます。
乾燥させることによって、茶葉の発酵を適度な状態で完全に止めることができ、また茶葉の形がよく締まるので、貯蔵や輸送にも適した状態になります。
等級区分
乾燥して出来上がった紅茶は「荒茶・あらちゃ」と呼ばれます。荒茶は大きさがまちまちなので、ふるい分け機にかけて大きさ別に区分します。
この等級区分された紅茶は、茶葉の大きさや外観を表した記号がつけられます。この工程を終えた紅茶は「仕上げ茶」と呼ばれます。
紅茶のグレードの違いとは?
紅茶にはグレードという等級があります。グレードはアルファベット記号で表され、茶葉の大きさ、外観などの特徴・特性を知ることができます。
OP・オレンジペコー
細長く捻じれた葉で、ティップと呼ばれる産毛のついた芯芽を含んでいる。抽出した紅茶は、香りが強く明るい澄んだ水色をしている。サイズは7~11㎜のリーフタイプ。
BOP・ブロークンオレンジペコー
小さくカットされた茶葉で、芯芽を多く含んでいる。人気のサイズで、紅茶の香りも豊かで水色も濃い。サイズは2~3㎜のブロークンタイプ。
BOPF・ブロークンオレンジペコーファニングス
BOPよりも小さなサイズで、早く抽出することができる。ブレンド用や上質なティーバッグに使用されることが多い。サイズは1~2㎜のブロークンタイプ。
D・ダスト
葉のサイズが最も小さいもの。ティーバッグの原料にしたり、インドなどでチャイに使われている。濃厚な紅茶が抽出できるので、ミルクティーにおすすめ。
CTC・シーティーシー
紅茶の葉を、押しつぶし(Crush)引きちぎり(Tear)丸めた(Curl)粒状の紅茶。短時間でしっかりとした味わいの紅茶を淹れることができるように作られている。
アッサムやケニアで作られる紅茶の90%以上が、このCTC製法で作られている。
CTC製法はアンオーソドックス製法と呼ばれ、それ以外の紅茶はオーソドックス製法と呼ばれいている。
広がる紅茶の世界
いかがでしたでしょうか?
お茶の品種、紅茶の製造工程、茶葉のグレードについてご紹介しました。紅茶の知識が深まれば、さらに紅茶を選ぶ楽しさが増えますよね。
ティータイムの時の話題にすれば、きっと盛り上がること間違いなしです。
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