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台湾と聞くと、どちらかといえば「紅茶よりもお茶」というイメージが強いのは私だけでしょうか?
食文化も盛り上がっている台湾では、台湾独自の製法で作られている「台湾茶」が存在感を放っています。
そこで今回は「台湾紅茶ってどんな味?」「有名な台湾紅茶の銘柄が知りたい!」という人に向けて、台湾紅茶の歴史や特徴・おすすめの種類についてもご紹介します。
Contents
台湾紅茶とは?
台湾紅茶とは、台湾国内で栽培された茶葉を使用して作られた紅茶の総称です。
1895年頃にインドのアッサム地方からアッサム種の苗木を持ち込み、台湾内で本格的な茶葉の栽培が始まりました。
台湾で生産されている紅茶は、全体の約5割。95%は烏龍茶として茶葉が使用されているため、その流通量はごくわずかです。
インド紅茶などに比べると生産量は圧倒的に少ない台湾紅茶ですが、味の面では引けを取らないと密かに注目をされているのもまた事実。
インドから持ち込んだアッサム種をしっかりと育て上げるために、1年をとおして気温が安定して湿度も高い「日月潭周囲」での栽培がスタート。
日月潭周囲は海抜600〜800m。アッサム種の栽培に適しているとして、現在はさまざまな茶園が存在しています。
台湾茶について詳しく知りたい人は、以下の記事もチェックしてみてください。
台湾紅茶の歴史
生産量の少ない台湾紅茶ですが、実は台湾にアッサム種を持ち込んだのは「日本人である」ことをご存知でしょうか?
その日本人の名前は「新井耕吉郎」。
群馬県出身の農業技師で、日本統治下の台湾において紅茶の栽培に一生を注いだとされる人物です。
インドからアッサム種を持ち込み台湾の地に移植をしただけではなく、紅茶の研究や普及活動も意欲的に行い、台湾紅茶産業を語る上では欠かすことのできない重要人物として知られています。
台湾国内では「台湾紅茶の父」「台湾紅茶の祖」なんて呼び名があるほど、台湾の紅茶産業を大きく発展させた日本人!
日本人が台湾紅茶を生み出したなんて、なんだか嬉しくなってきますよね。
台湾紅茶の有名種類
ここでは、台湾紅茶の種類についてご紹介します。
「知る人ぞ知る超高級紅茶」も登場しますので、ぜひチェックしてみてください。
日月潭紅茶
台湾で栽培している紅茶の多くが、「日月潭(にちげつたん)」という土地周辺にて栽培されています。
台湾5大銘茶のひとつに称される日月潭紅茶は、ランクによってさまざまな飲み口の紅茶があります。
数あるランクの中でも最高級品といわれているのが、後ほどご紹介する「紅玉」。
特に「紅玉台茶18号」はコクと味わい深さが特徴的なアッサム系の品種で、ミャンマーの大葉種と台湾原生茶の配合種とされています。
また、日月潭産の紅茶は台湾国内でも有名で、お土産に購入して帰る観光客も多いんだとか!
台湾最大の紅茶産地である日月潭では4〜11月にかけて茶葉の収穫があり、香りや味わいもすっきりとしていて適度な渋みが効いています。
さすがインドから移植したアッサム種だけあって、キリッとした味わいの中にも清々しさを感じることができる飲み口には脱帽。
蜜香紅茶
東方美人茶は台湾で生産されるお茶で、発酵度90%という限りなく紅茶に近い半発酵茶(青茶)の一種。
蜜香紅茶は東方美人茶を完全に発酵させたもので、その名のとおり「蜜のような甘い香り」が特徴的な紅茶です。
「ウンカ」という害虫の被害にあった茶葉だけが独特の甘みを出すとされ、大自然の小さなカラクリが生んだ奇跡の紅茶ともいえるでしょう。
蜜香紅茶は花蓮の南部に位置する瑞穂エリアで栽培されていて、瑞穂内には蜜香紅茶の茶器モニュメントがあるほど!
街に紅茶文化が強く根付いていて、生産者も無農薬製法や手摘みにこだわるなど、愛情を込めて紅茶の生産に関わっているのが印象的です。
紅玉
紅玉(こうぎょく)は、ミャンマーのアッサム種と台湾の野生種を交配させて誕生した開発品種。
上記でご紹介した「日月潭紅茶」の最高級品としても知られています。
紅玉は「台茶18号」「森林紅茶」との別名もあり、台湾国内においても入手しづらい最高品質の紅茶。
茶葉自体からの芳香はやや控えめですが、口に含むとほのかなミントの香りが爽やかに広がります。
他の紅茶ではあまり感じられない独特のリキュールフレーバーと味わいは、ヨーロッパ方面でも人気が高まっているんだとか!
渋みが少なくてコクがあるため、ストレートはもちろんミルクティーにしても楽しむことができるオールマイティーな紅茶です。
淹れ始めはシナモンの香りがする…という人も珍しくなく、そのスパイシーな香りにやみつきになってしまう人が急増中です。
蜜香紅茶についてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事もチェックしてみてください。
鶴岡茶区
蜜香紅茶と同じく、花蓮縣瑞穂郷周辺で栽培されている「鶴岡茶区」。
茶葉を完全発酵させた後にもう一度発酵を重ねているため、深いコクと円熟した厚みが感じられる飲み口です。
熟成された茶葉は黒糖を彷彿させるほどに甘く、苦味を感じることなく上品な甘みを堪能することができるでしょう。
阿里山(ありさん)紅茶
烏龍茶の産地としても有名な阿里山では、2008年頃から紅茶の生産にも力を入れ始めるようになりました。
2012年には「上福茶店」という銘柄が賞を受賞するまでに栽培スキルを上げ、その香り高さには定評が。
台湾紅茶として最も有名なのは日月潭で栽培されたアッサム種の紅茶ですが、阿里山産の紅茶は烏龍茶の品種から作られているのが特徴的!
アッサム種を用いた日月潭産の紅茶と比べると烏龍茶のような爽やかな香りが感じられ、すっきりとした味わいを楽しむことができます。
また、阿里山産の紅茶葉が栽培されている土地は標高が高くて茶樹も非常に少ないことから、「希少価値の高い高級品」としても知られています。
台湾紅茶のカフェイン量は?
一口に台湾紅茶といっても、発酵の程度によってカフェイン量が異なります。
例えば、半発酵の東方美人の場合は、ウーロン茶や煎茶と同じ量のカフェイン(100ml/20mg)が含まれていて、コーヒーのカフェイン量の1/3に値します。
一方で、完全発酵された蜜香紅茶のカフェイン量は「100ml/30mg」と、一般的な紅茶のカフェイン量と同じです。
驚くような差はありませんが、発酵度合いによってカフェイン量に差が生じることを覚えておくといいでしょう。
基本的に、発酵が進めば進むほどカフェイン量が増加するため、カフェインが気になる場合は完全発酵されている台湾紅茶がおすすめです。
美味しい台湾紅茶の淹れ方
台湾紅茶は1番茶、2番茶と飲めるものも豊富です。以下に、基本的な台湾紅茶の淹れ方を紹介します。
- 熱湯でティーポットを温める
- ティーポットの熱湯を捨てて茶葉を入れる
- 2に熱湯を注ぎ、蓋をして2分程度蒸らす
- 2番茶を淹れる際は30秒プラスしてしっかり蒸らす
リーフタイプの台湾紅茶は1番茶2番茶と楽しみやすく、思う存分台湾紅茶の繊細さを味わえる仕上がりです。
紅茶の発酵度合いによって香りや味わいが異なるため、様々な種類の台湾紅茶を楽しんでみてください。
さらに台湾紅茶を楽しむためには、水質も重要です。軟水を使用すると紅茶の味がより引き立ちます。
また、使用する茶葉の量によっても風味が変わるので、好みに合わせて調整することがポイントです。
おすすめの台湾紅茶5選
ここでは、おすすめの台湾紅茶を紹介します。「台湾紅茶に挑戦してみたいけどどれを選べばいいのかわからない」という人は、ぜひ参考にしてください。
日月潭紅玉
完全発酵茶の日月潭紅玉(にちげつたんこうぎょく)は、日月潭紅茶の最高グレードとして有名な紅茶です。
茶葉は黒々として光沢があり、ストレートでもミルクティーでも美味しく楽しめるのが特徴的。
こちらはアッサム種を改良して作られ多品種であることから、しっかりした甘みとブランデーのようなコクが感じられ、渋みは少なく飲みやすく仕上がっています。
台湾極品蜜香紅茶 (日月潭)60g
台湾人オーナーによる台湾紅茶専門店!蜜香紅茶は静寂な自然の中で、霧と太陽の恵みをたっぷりと受け、上質な茶葉に育てられています。
丁寧に製茶された台湾極品蜜香紅茶は、華やかな蜂蜜とフルーティーな熟成果実が漂う仕上がりに。香ばしくて穏やかな飲み口は、何度でも飲みたくなる美味しさです。
紅玉紅茶 台茶18号
台湾国内でもなかなか入手できないほど希少価値が高い「紅玉」は、台湾紅茶の最高品質といっても過言ではありません。
紅玉は、台湾山茶とアッサム品種を掛け合わせた新しい品種です。そのため味わいもアッサムのまろやかな味わいと台湾山茶の濃厚な香りの両方を堪能できます。
ほのかな甘みを感じさせる蜜香紅茶とは一味違い、紅玉ならではの独特な香りを持つ珍しい茶種といえるでしょう。
三點一刻
台湾で人気のお手軽ミルクティーといえば、台湾烏龍茶とセイロン・ウバ紅茶をブレンドして作られた三點一刻です。
三點一刻とはティーバッグ式ミルクティーのブランド。一般的なインスタントミルクティーといえば粉末タイプが主流ですが、こちらのミルクティーは茶葉にこだわっています。
ティーバッグの中に茶葉・ミルク・砂糖が入っているため、お湯を注ぐだけで簡単に甘いミルクティーを楽しめると評判です。
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絆の紅茶 精選日月潭紅玉
「本場の台湾紅茶を飲みたい」という人におすすめなのは、台中日月潭の美しい湖を望める「ー台湾紅茶の里」で育った紅玉紅茶です。
光沢のある、黒い茶葉が特徴。しっかりとした甘みとコクを楽しめます。
台湾紅茶の不動の銘柄を、ぜひ手軽に試してみてください。
まろやかで飲みやすい台湾紅茶を要チェック♡
いかがでしたか?
現在台湾で生産されている紅茶には、アッサム種の紅茶と烏龍茶の品種から作られる紅茶の2種類が存在しています。
アッサム種の紅茶は改良を重ねることでまろやかで飲みやすい味わいに仕上がっているのが特徴で、烏龍茶の品種から作られた紅茶はすっきりとした香りが印象的。
同じ台湾国内で生産されている紅茶でも、品種や栽培する土地の標高が異なれば飲み口にも大きな違いが生じてくるものです。
インドなどに比べると生産量の少ない台湾紅茶ですが、台湾では丁寧な栽培方法で紅茶を作る文化が色濃く残されています。
「台湾紅茶を試してみたい!」と思った場合は、まずは有名な日月潭紅茶(紅玉)を、甘い味わいが好みの人は蜜香紅茶をチョイスしてみてはいかがでしょうか。
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